内装工事が終わり、最後に家具や建具を制作していきます。
まずは待合スペースの椅子から。和風なのでござ敷きの長椅子にしてみます。
木材を直角方向に接合する方法を仕口(しぐち)と言いますが、その方法は様々で
種類は数多くあります。今回は上の写真の様な仕口にしてみます。
15mm角程のホゾと呼ばれる突起を2つ作り相手側となる長手の框にはそれに合うホゾ穴を開け固定します。それだけだと緩んでくる時があるので穴の出口側を斜めに広げて加工して、ホゾには鋸で切り込みを入れ、そこに楔(くさび)と言う斜め状に作った木を打ち込みます。
これだと緩んでくる心配はありません。
框の側面にはミゾを掘り座面の板を四方にはめ込む事で落ちないよう固定します。
最後にござを貼り完成です。
続いてはトイレ内の洗面台
洗面ボウルを置くための洗面台を作ります。天板には栓(せん)と言う木を使用しています。硬さもそこそこあり、木目も綺麗な木です。鉋で仕上げて角が鋭角では危ないので45度の面を取り排水とレバー水栓用の穴をあけます。そして骨組みを作り化粧の合板を貼っていきます。
表面の仕上げ材にはツキ板と呼ばれる厚さ0.25mm程の天然木をスライスした物を合板に張り付けた板材を使用します。材種はたくさんあるのですが和風に合う様、杉の木のツキ板にしました。扉も同様に作ります。
洗面ボウルとレバー水栓を取り付けて完成です。
次は廊下から美容室に入る建具を作ります。芯材にはランバーコアと呼ばれる板材を使いガラス部分をくり抜き、それに先程の杉のツキ板をはっていきます。
他には玄関に黒竹を使った飾り棚なんかも作りました。
家具、建具、ミニキッチンやシャンプー台などの設備機器を設置して完成になります。