普段は大工したり監督したりなのですが一級建築士として設計事務所も開設しているため、たまーに設計のお仕事なんかもしています。
今回のお仕事は京都祇園の木造二階建ての旅館です。デザインは大先輩である父親が担当しております。僕の担当は木造に長く携わってきたこと等から構造です。
梁の大きさや柱の配置、耐力壁(筋交い等)の位置なんかを計算しながら検討して決めていきます。
以前に社寺建築をしていた頃は筋交いもなかったですし、梁の大きさなども計算では求めていませんでした。
先人たちの知恵、昔の建物の資料、棟梁の経験などで決めていましたし、僕の勤めていた所では住宅で使う様な金物も一切使いませんでした。
社寺建築はそれでいいと当時も今も思っていますし木造においても構造計算なんかは不要だとずっと思っていました。
しかし自分が設計者として設計する立場になると経験と勘だけでは不安があります。
法律では不要でも安全性を高めるためには構造計算を行い検討を繰り返し、その結果に今までの経験や勘をプラスしていけば良いのかなと今では思っています。